
大腿骨頚部骨折接合術後の骨頭壊死改善事例
大腿骨頸部骨折接合術後に大腿骨頭壊死症に移行する事例5件の結果です。
事例 年令 性別 改善期間 骨折部の癒着 壊死部の状態 痛みレベル
- 64歳 男性 2年4カ月 癒着の進行 壊死部の明確化 低下レベル1
- 56歳 男性 3か月 癒着の進行 壊死部の縮小 低下レベル1
- 16歳 男性 5か月 癒着の進行 壊死部の縮小 低下レベル1
- 55歳 女性 1年6か月 癒着の進行 壊死部の崩壊 変化せずレベル4
- 48歳 女性 1年 癒着の進行 壊死部の崩壊 変化せずレベル4
改善したのは男性のみで、女性は骨頭壊死部の崩壊が認められて痛みレベルの低下もない結果です。
改善した男性3例は年齢に比例して改善期間が長くなっています。骨頚部の癒着は進んでいますし骨頭の壊死範囲も小さく実生活で支障が出ることはありません。
骨再生には、骨密度が大きくかかわります。改善が遅い理由として考えられることは、女性の二人とも骨密度が低く70%以下でしたので、骨再生能力が男性より劣っているのではないかと思います。女性の2例は、いずれも更年期以降の年齢ですので、内分泌の変化があったことは、骨再生に大きな影響を与えていると考えます。
このため、たんぱく・ビタミン・ミネラルの基礎栄養部分の摂取は基本となりますが、運動の方法と、内分泌を上げる食品の選定をする必要があると考えています。